ズボラ女が恋する瞬間
それぞれの恋の在り方
次の日、美緒との約束の時間まで、大翔の部屋でダラダラ過ごす。


「そろそろ、行こうかなぁ?」


荷物をまとめて、立ち上がるあたしの腕を大翔が掴む。


「19時からじゃなかった?」

「そうだけど、一度家に帰って着替えもしなきゃイケないし」

「ふ~ん」


何処か不機嫌そうに納得した大翔だが、未だに手を放そうとしない。

掴まれていたら、身動き取れないんだけど・・・


「ねぇ、行かなきゃイケないんだけど」

「知ってる。なぁ、そんなに行きたい?」

「まぁ。それに、約束したし」


約束した以上、遅れるのは仕事でもプライベートでも失礼だ。


「男も居るんじゃねぇの?」


正直、意外だった。

そんなことを言うような男には、大翔は見えなかったから・・・

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