ズボラ女が恋する瞬間
「不思議そうな顔してんなぁ」

「だって」

「お前は、俺を裏切らねぇんだろ?」


裏切るつもりはない。

だから、あたしは首を縦に降る。


「だから、大丈夫だ。俺も、絶対にお前を裏切らねぇから」

「信じておきます。今は、その言葉を」

「はいはい。また、"今は"かよ」


クスッと笑みを零した大翔と、2人で笑い合う。

今、この一瞬、同じ気持ちを味わえただけで、凄く幸せを感じた。

そして、大翔に自分のマンションまで送ってもらう。

少しだけ寂しさが生まれたが、誤魔化すように笑って礼を言う。


「ありがとう。送ってくれて」

「あぁ」

「じゃ、また会社で」


そう言い、自分の部屋へと向かおうとするあたしの腕を掴み、大翔は自分の方へと引き寄せ、チュッと触れるだけのキスを落とす。

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