ズボラ女が恋する瞬間
これで今夜も、あたしの残業は確定です。

文句を言っても、何も変わらない。

あたしは諦め、仕事に向かった。

そして刻々と時間は過ぎ、同じ部署の子たちを見送り、気付けば1人。

いつものことながら、何とも言えない気持ちが募る。

やりたいことをして、評価を貰って、男ならエリートサラリーマンだろうな。

でも女としては、どうなのだろう?

気付けば、今年で27。

早い子たちは結婚し、子供までいる子もいる。

それに比べて、あたしは結婚の「け」の字も存在しない。

大学の頃、みんなからあたしが1番に結婚するって言われてたのに・・・

最後に誰かの温もりに触れたのは、いつだっただろう。

< 4 / 253 >

この作品をシェア

pagetop