ズボラ女が恋する瞬間
「ちゃんと、終わりにしなきゃね」


美緒に言ったのか、自分自身に言い聞かせていたのか、わからない。

気持ちは、決まっていた。

もう、ずっと前から・・・

だけど、勇気が出ない。

自分から、どうやって終わりにしていいかわからない。


「まだ、好きなの?」


あたしは、ゆっくりと首を横に振る。


「嫌いになる、理由が見つけられないだけ」


彼は、何も悪いことはしていない。

社会人として、会社からの命令で転勤をした。

そんなの、珍しい事じゃない。

ただあたし達には、遠距離に耐えられる絆がなかっただけ。

ただ、それだけのこと・・・


「でも、大丈夫」

「あかりの大丈夫は、昔から信用できない」


そう言い、美緒はあたしのことを抱き締める。

< 65 / 253 >

この作品をシェア

pagetop