ズボラ女が恋する瞬間
「あたし、本当に好きだったんだよ?彼のこと」

「うん。じゃなきゃ、頑張れないよ。でも、苦しかったんでしょ?」


ポンポンッと、優しく美緒に頭を撫でられる。


「好きだから、頑張れる。その気持ちは、あたしにもわかる。好きな人には、もっと自分のことを好きになって欲しいモノだから。でもさぁ、頑張るのと無理するのは違うと思う」

「え?」

「さっき言ったじゃん?好きだったって。それってさぁ、もう過去の人にしてるってことだよ」


過去の、人・・・


「人なんだから、気持ちが変わって当然だと思う」

「いつから、変わっちゃったんだろう」

「あかりが無理した瞬間から、義務に変わったんだと思うよ」


義務、か。

そんなつもり、なかったんだけどなぁ。

< 64 / 253 >

この作品をシェア

pagetop