小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
ひどく落ち込んでいたナナコがあんなに明るくなるほどのニュースって…。


ナナと会える貴重な週末を削るのは惜しかったが―――親友の彼女だ!


シュンのいなくなった今、俺が聞いてやることもシュンの為だよな…?




8月の最後の日曜日、俺は地元に向かっていた。
【アパートの方に来て】というナナコのメールを確かめると俺はアパートに向かう。

ドアホンを鳴らすと「ハ〜イ!」と明るいナナコの声が出迎えた。



「ごめんね!わざわざ来てもらって!」

「イヤ。まぁ高くつくけど出世払いで!」

とりあえずふざけてみたもののニュースとやらが気になる。


「で、どーした?」


俺は玄関を上がりソファーに沈むやいなや聞く。
午後までにこっちを出れば夕方までには戻れる。
そうすればナナと会う時間を作れると思ったからだ。



しかし…



ナナコの話を聞き、
俺の頭はトンだ。



「私…実は、妊娠してるの!」



はい?

ニンシン…!?



「それって…」
思考の止まった俺にナナコは…



「そう!シュンの子だよ!!」



…マジ…かよ…!




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