管理人は今日も憂鬱(イケメン上司と幽霊住人の皆さん)
昼休憩が終わり、午後の作業が始まる頃、南科が現場に訪れた。
それぞれの部署を、先輩社員と回って不備や欠品の確認をしに来たようだ。
工場内の裏口を入った隅に、小さな仕切りのある、事務所として使う小部屋がある。
「お疲れ様です」
「どうも」
蒼真が無愛想に応える。
仕事場でまで顔を合わせるのは抵抗があるらしい。
「なかなか、ご挨拶もできなくて。すみません」
勤務時間は同じだけれど、なぜか時間が合わず、同じ建物に住んでいながらまともに会話していなかった。
というよりは、蒼真が避けていた。
早めに出勤して、遅めに帰った。
もちろんタイムカードは通常時間に通していた。
なんとなく嫌いな人種だった。
絢が気付いて顔を上げるが、蒼真に睨まれ慌てて視線を落とす。