その背中、抱きしめて 【下】
「先輩、すっごい痩せたね。ただでさえ細いのに抱きしめたら腰壊れそう。…俺のせいだよね。ほんとにごめん」
「もともと普通体型だから大丈夫だよ。不安の種がなくなったからすぐ元に戻るだろうし。心配しないで」
最終的に5kg痩せた私の体。
ただでさえ色気がない残念な体なのに(胸とか胸とかお尻とかお尻とか!)、余計に目も当てられない感じに。。。
「先輩、今回のお詫びに今度美味しいもん食べ行こ」
なんか高遠くんが本気で申し訳なさそう。
私も本気で今回は立ち直れなさそうだったけど、なんかもう…今ここに高遠くんがいるならいいやって思えてきた。
ふつうなら一発引っ叩いてやるくらいのことだったのに。
(高遠くんを引っ叩くとかできないけど、でもそれくらいの気持ちだったよ)
美味しいもの…
だったら…
「高遠くんのカレーがいい」
「は?いや、そんなんじゃなくて…」