冷徹社長が溺愛キス!?

めったに関わらない社長との初めての近距離接触があんな失敗だったとは、さすがに私も落ち込んでしまう。


「でも、三木専務がフォローしてくれたし、大丈夫だよ。それに、濡れたとしてもただの水なんだし。乾けば大丈夫。会議室だって、開始時刻にギリギリ間に合ったでしょ?」

「うん」

「じゃ、セーフ」


麻里ちゃんに認定してもらって、少し気分が落ち着いた。


「それより、奈知の社員証を見たときの速水社長、なんだか様子がおかしくなかった?」

「麻里ちゃんもそう思う?」


私の名前と顔を見比べて、明らかに不快そうに顔を歪めてた。


「私のノロマっぷりが社長の耳にまで入ってるのかも……」

「そうなのかなぁ。いちいち事務員レベルまで社長の耳に入れることはないと思うけど。どちらかと言ったら、『おっ、噂のカワイコちゃん!』のほうじゃない?」

「……麻里ちゃん、からかわないで」


嫌でも唇が尖る。

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