冷徹社長が溺愛キス!?
「奈知、お見合いなんて本当にする気?」
電話を切ったのを見計らって、麻里ちゃんが心配そうに尋ねる。
「……それもいいかなーって」
「焦って結婚する必要なんてないと思うけど」
「うーん……結婚は分からないけど、社長のことは忘れなきゃならないから」
強行手段で無理やり気持ちを別に向けてみれば、何か違ったものが見えてくるかもしれない。
新しい恋を見つけよう。
そう決意すると、ほんの少しだけ気分が晴れるような気がした。