冷徹社長が溺愛キス!?
「……すみません」
鼻をひとすすりして、涙を拭う。
「花を追いかけていたら道に迷ってしまって……」
「アホか!」
怒鳴りつけられて、ハッと息を呑む。
社長は不快そうに眉を吊り上げていた。
「ったく、この前から花花花って、花が咲くのは、お前の頭の中だけで充分だ」
「……はい?」
あまりにも早口で言われたものだから、それを追うだけで精一杯。
意味を理解するところまで行き着かず、ついポカンと社長を見上げた。
そんな私に向かって大きく溜息を吐くと、社長が私に背を向ける。
「行くぞ」
「え? ……あ、お、置いて行かないでください」
慌てて一歩踏み出すと、社長が振り返る。
眉が吊り上がっていた。
「着いて来いって意味だ」