冷徹社長が溺愛キス!?
「そうだ」
私の質問にあっさり答える。
社長の体格を考えると、とても足りそうには思えない。
メロンパンだけだったのだ。
「あの……よかったら食べませんか?」
ふたを開けて社長のほうへ滑らせ、割り箸を差し出した。
口に合うかどうかは不安だけど、メロンパンだけよりはお腹にたまるからいいだろう。
社長はお弁当の中身を観察するように見て、それから私を見た。
「毒入りか?」
「……毒、ですか? ……いえっ、そんなもの入れてません!」
ポカンとしてから、必死に否定する。
どうして私が社長に毒なんて!
恐れ多すぎるのもいいところだ。
「ジョークを真に受けるな」
「へ……?」
胸の前で小刻みに振っていた両手をはたと止める。
そのままストップモーション。
社長を見れば、その顔にはどこか意地悪な笑みが浮かんでいた。
さっき同様、クククと肩を震わせている。