オレ、教師。キミ、生徒。
「……それが、先生の答えなんですね……」

舘野の声が、震えている。

俺は、グッ、と手を握り締めた。

舘野がおもむろに立ち上がり、荷物をまとめ始める。

「……私、今日は帰ります。星、とても綺麗でした。……ありがとうございました」

頭を深々と下げ、舘野は視聴覚室から出て行った。

バタン……と閉じられたドアの音が、耳に付いて離れない。

これで良かったんだ。

多分、明日から舘野は、ここに訪れる事はないだろう。

そして卒業して、俺の知らない誰かに出逢って、恋をして。

俺の事なんて忘れて。

忘れて……。
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