そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~


「悩む事なんかない!そうだ!」と、自分に喝を入れる。

気合を入れ、コンビニに入ろうとしたところで、長井と遭遇した。


「朝から威勢がいいな」
彼は、笑ってた。ブラックコーヒーを手にして、レジに並んだ。

それにしても、大荷物だ。ナップサックにパソコン用のカバンを手にしてる。


「旅行にでも行くみたいね?」

彼は、財布をナップサックの中に入れてしまって、チャックを開けたところで、財布が見つからず、悪態をついたところだ。


「貸しにしてあげる」


「えっ?ああ、ありがとう」


「どこに行くのよ、その荷物で」


「出張だよ。何日かかかるかわからない」


「この間、言ってた件?」


「ああ」


「OKでたの?」


「ああ、何とかね。出来るかどうか分からないけど、出来るかぎりのことはするよ」


「がんばってね」


「契約の中身、調べておこうか?考える余地があるかもしれない」
店を出るときに長井に話しかけてみた。前にそうしてたみたいに。


彼は、少し考え込んでいった。
「ああ、そうだな」


「うん」


「亜湖……それから、帰って来たら」


「うん、わかってる。ちゃんと話し合おうでしょ?」


「うん」





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