そろそろ、恋始めませんか?~優しい元カレと社内恋愛~
お酒が来て、少し和んできたところで話を切り出そうと思った。
「あの……」
私が、話をしようとすると、
「まあ、急ぐなって。もう少し飲んでからでいいよ」と言ってくれた。
お通しで、出た和えものがとても美味しくて、お代わりが欲しいと思ったくらいだ。
「美味しいな……」
課長があ私の顔を見ながら言う。
「美味しいものを食べると元気になる。確かそう言ってただろ?」
ちょっと、驚いた。この人、ほんの些細な会話まで覚えてるのかな。
「はい。そんなことまで覚えてるんですか?」
「どうしてだろうね。人の幸せそうな顔は、記憶に残るからかな」