健康診断の甘い罠

「ごめんて、千紗。だってかわいくて、会えてなかったのもあって理性が利かなくなっちゃったんだよ」


ベッドの上で裸にシーツを被った格好で和弥くんが握ってくれたおにぎりを食べながら和弥くんに背中を向けている私に和弥くんがそう言ってくる。


何で裸のままかというと、和弥くんが服を着させてくれないからだ。抵抗しようにも身体の痛くなったところがない部分が痛くて上手く動けない。


「もう、知らない。身体痛くて動けないし、和弥くんのバカ」


恥ずかしいのと情けないのと和弥くんにやられっぱなしなのが悔しくてふてくされてる私に和弥くんがすがりついてくる。


「機嫌治してよ。今日は思いっきり甘やかすからさ。おにぎり食べたらお風呂入ろう。身体洗ってあげるからさ、隅々まで」


耳元でそう囁かれて私は和弥くんを振り返るとすごく楽しそうに笑っている和弥くんと目が合った。


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