じれったい
「どちらに決めましたか?」

玉置常務がイーゼルから私の方に視線を向けてきた。

「えっと、Aのメニューにします」

そう答えた私に、
「一緒ですね」

玉置常務が言った。

「ああ、そうですか」

私が返事をすると、
「では、入りましょうか」

玉置常務がドアを開けて、私に中へ入るようにと促してきた。

またレディファーストだ。

本当に紳士な性格の人なんだな。

「ありがとうございます」

そう思いながら、私は中へと足を踏み入れた。

玉置常務と一緒にカウンターに腰を下ろすと、先ほど決めたメニューを注文した。

「食後にですけど、デザートを頼んでもよろしいでしょうか?」

注文を終えた後、玉置常務が聞いてきた。

「ええ、いいですよ」

私は答えた。
< 39 / 273 >

この作品をシェア

pagetop