じれったい
武沢さんはそう言うことがなかったのかな?

そう思いながら、わたしはこの間の出来事を説明した。

「ああ、なるほどね。

あの人ね、“超”と“ものすごい”がつくくらいの映画オタクなの」

説明をし終えた私に武沢さんが言った。

「“超”と“ものすごい”、ですか?」

私は訳がわからなくて、ポカーンと口を開けることしかできなかった。

「年間で見る映画は300本、1日に1回は見ていると考えた方がいいかも知れないわね。

映画評論家よりも映画に詳し過ぎて本社からここに飛ばされたって言う噂もあるらしいわよ。

33歳の若さで常務とくれば、ある意味納得ができるわ」

武沢さんはうんうんと、首を縦に振ってうなずいた。

へえ、私よりも8歳年上なんだ。
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