じれったい
秘書課へと戻ると、
「お帰りなさい、矢萩さん」

武沢さんに迎えられた。

「ただ今戻りました」

私は会釈をすると、自分のデスクに腰を下ろした。

「玉置常務との初仕事はどうだった?」

そう聞いてきた武沢さんに、
「気さくで、とてもいいお方だなと思いました」

私は答えた。

「あら、よかったわ」

武沢さんは嬉しそうに笑った。

「あの、1つ聞いてもいいですか?」

「何かしら?」

「武沢さんが入社した時も、玉置常務から映画のDVDを貸してくれたんですか?」

そう聞いた私に、
「えーっと、それはどう言うことなのかしら?」

武沢さんは訳がわからないと言う顔をした。
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