恋色シンフォニー 〜第2楽章〜

「仕事は続けますので、今後ともよろしくお願いします。熊田さんには、後に続くお二人に迷惑がかからないよう頑張れと言われました」

「私は羽鳥路線で行くから」

玲子さんがクールに宣言する。
羽鳥路線とは、結婚せずにキャリアを積んでいく、という意味のうちの会社の隠語。

渚ちゃんは困ったように微笑んだ。
まだ結婚とか遠い感じかな?


「それから、まだここだけの話にしていただきたいんですが、来月、鈴木さんが育休から戻ってきたら彼が異動です」

「鈴木さん、戻ってきたら三神さんの後ひとりで大変ですよね」

「私もそう思う。私だったら、嫌。休み明けでペースが戻らない上にあんな奴と比べられるとか、きついわ」


そうよね!
その反応がききたかったのよ!
やっぱり女子トークはいいわ。








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