あなたの願いを叶えましょう
「おまたせ。ビールね」

先ほどのタイ人女性の店員がビール瓶を運んでくると、音を立てて乱暴にテーブルへ置いた。

一先ず私達は冷えたビールで乾杯する。

梁川さんは一気に半分ほど飲み干すとプハー、とため息を吐く。

可愛い顔して豪快な飲みっぷりだ。

「今日は突然誘っちゃってごめんね」

全くだ。何の話しがあるのかと内心ヒヤヒヤしている。

2人の秘密の関係をネタに黒澤波留を脅して、無理矢理合コンを開催させたと知ったら、このパーフェクト女子はどう思うのだろうか。

私は緊張で乾いた口をビールで湿らせる。

「今日は冨樫さんを誘ったのは波留くんの事だったの」

その名前を聞いて私の鼓動が大きく跳ねる。ビール瓶を握る手に力がこもる。

「実は私たち……」

梁川さんが口を開いた次の瞬間、お店のドアが音を立てて開いた。

「うぃーっす」

声の方へ反射的に視線を向ける。
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