あなたの願いを叶えましょう
「えんさんが信じたくないのはわかりますよ」

えりかちんが私の肩に手を添えて同情めいた視線を向けてきた。

「別に私はそんな……」

「でも!既に上の人も知ってるみたいですよー。ねえ?」

えりかちんは同意を求めるようちらりと野口さんに視線を向ける。

そういえば顔はデカいが野口さんは課長だった。

「あんまり騒ぎが大きくならないよう来月の内示で何らかの手を回す可能性は高いかもね」

暫しの沈黙のあと、野口さんがぼそりと呟いた。

隠していながらもこんな何人も目撃者がいるなんて迂闊にも程がある。

しかしながら、周囲の人に気付かれるほど、あの義姉弟は仲がいいって事なのか。

私の胸の中でくすぶっていた想いがまたふつふつと湧き上がってきた。

黒澤波留は私を食事に誘ってくれたって事は少なからず好意があるはず。

そこまで考えていたら口からでっかいため息が出た。
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