あなたの願いを叶えましょう
「冨樫」

野口さんに声をかけられてハッと我に返る。

「あんただから話したんだよ」
びっちりアイメイクが施された目でジッと見つめられると、なんだか落ち着かない気持ちになってそわそわする。

「別に関係ありませんから」

「深入りすんなよ」

野口さんは捨てお小言を残して、キャスターを転がし自分の席に戻っていった。

「手遅れだったりしてー」

えりかちんが茶化してきたので、無言のまま睨みつけてやるとそそくさと仕事に取り掛かる。

胸中に広がるモヤモヤに私は気がつかないふりをして、パソコンに向き直した。
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