あなたの願いを叶えましょう
「20**年4月30日の一次販売に向けて、**月**日にプレスリリース致しました。また、専用のオフィシャルサイトもアップさせてオンラインからの販売告知を実施しています」

緊張していた割には落ち着いた話し口調だ。

しかし、プロジェクターの光が眩しいのか、癖なのか、何度もパチパチと瞬きをしている。

なんか…様子がおかしい。

「次のページをご覧ください……」

そう言ったまま、梁川さんは額を抑えて沈黙した。

もしかして、顔色が悪かったのって、緊張してた訳じゃない……?

次の瞬間、梁川さんの小さな身体がゆらりと揺れた。

具合が悪かったんだ……!

私は反射的に椅子から立ち上がる。

梁川さんが膝から崩れ落ちる瞬間に、資料を掴んだままの手を伸ばした。

小さな身体だが、やはり成人なので一気にズシリと両腕に重みがかかる。

いつもなら支えられたかもしれないけれど、今日はデートだったので履きなれない8cmヒールを履いていた。

足元がグラ付き梁川さんを支えきれず、私もろとも床にドサリと倒れ込んだ。
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