あなたの願いを叶えましょう
野口さんが連れて来てくれたのは、会社の最寄りから二駅離れたところにある落ち着いた雰囲気の和食屋さんだった。

和洋折衷のモダンなインテリアで、シックな雰囲気だ。

イケイケな野口さんだけど、伊達に私よりも長生きしている訳ではなく、連れてってくれるお店はいつもセンスがいい。

「いらっしゃいませ、野口さま」

出迎えてくれた若くてかわいい男性の店員さんが、カウンター席に案内してくれた。

週末ということもあり、店内は盛況だ。

デート中の若い男女が多い気がする。

野口さんとひとまず運ばれて来たビールで乾杯する。

「今日は良かったよ、発表」

「それは嫌味ですか?」

私はムッとしてビールをぐぐっと煽ると、ぶはーっと深いため息が口から溢れた。
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