あなたの願いを叶えましょう
野口さんはデカい顔をぐぐっと前に押し出して、私のPC画面を覗き込む。

「この資料は来週いっぱいに出せばいいって言ったじゃん。今日中に終わらせなきゃいけない理由ってなに?」

迫力のある眼力で野口さんはじっと私の顔を見据える。

「いや…なんとなく」

デートがキャンセルになって一人に入るくらいなら仕事していた方が気がまぎれるから、とは言えず私は曖昧に濁す。

「じゃ、いくよ。早く片付けして」

「……はい」

上司命令には逆らえない。

だってサラリーマンだもん。
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