あなたの願いを叶えましょう
「誠実で性格のいい独身のイケメンって日本の天然記念物に指定していいと思うの」

生マッコリの入ったお椀を持ちながら、私は死んだ魚の目で遠くを見つめる。

今日は花の金曜日、そしてお洒落にも抜かりない。

しかしながらデートの予定もなく、新大久保の韓国料理屋さんにて腐女子会を開催している。

「それはイリオモテヤマネコ的な?」

向かいに座った中学校からの幼馴染の大村優奈(おおむらゆな)が猫のようにスッと目を細めて手酌で生マッコリをお椀に注ぐ。

艶やかな黒いストレートのロングヘアーに涼しげな目元が印象的なクールビューティーだ。

某広告代理店で営業職を務めている男勝りのキャリアウーマンである。

「確かに保護しないと絶滅しちゃうよね…」

もう一人の幼馴染小坂彩(こさかあや)は鉄板の上でカピカピに干からびたサムギョプサルを箸でつまんで一口食べる。

手入れの行き届いたセミロングの髪をふんわり内側にカールさせ、ぱっちりとした愛くるしい瞳をしているので、いかにも男好きしそうな雰囲気だ。

某航空会社のグランドホステスをしており、男性からのお誘いは引く手数多。

しかし、なかなかこれと言った人とはで会えない、なんてもったいないお化けが出そうな事をぼやいている。
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