あなたの願いを叶えましょう
「女子はな、強引な男に弱いんだよ。嫌がる素ぶりを見せてもそれはフリだ、フリ」

俺が中学校二年生で初めて彼女が出来た時、高校生だったナオシから受けた最低なアドバイスだ。

この頃はさすがに知恵もついてきていたが、兄ナオシは当時から彼女は取っ替え引っ替えで、バレンタインデーには何人もの女子が家を訪れていた。

俺も学校ではそこそこ人気があったけれど、ナオシのモテっぷりは次元が違かった。

そう言われてみれば、そうなのかもしれない。

女心というものを全く解っていなかった思春期真っ只中の俺は、モテモテの兄の言葉をふと信じてしまった。


部活からの帰り道、早速兄ナオシに言われた事を実行しようと試みた。

彼女の腕を取り、強引にキスを迫ったのだ。

今思えば、浅はかこの上ない。

結果は惨敗。

彼女には振られ、学校では悪い噂が広まり「最低の遊び人」という根も葉もないレッテルを貼られた。

まだ童貞だったのに…。
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