あなたの願いを叶えましょう
しかし四足歩行のロッキーに小学校三年生の俺が敵うはずもなく、あっという間に飛びかかられてばたりと前に倒れた。

ロッキーは大きな舌でベロリと俺の顔を舐める。

「ギャー!!!」

恐怖はついに限界を超え大きな声で泣きだした。

「ギャハハハハ!」

笑い声がしてふと兄へと視線を向ける。

ブランコに乗って揺られながら爆笑していた。

助ける気配はゼロ。

ロッキーにもみくちゃにされながら、人生で初めて人に殺意を覚えた瞬間だった。



翌年度、俺は見事一位でリレー選手に選ばれた。

ナオシの特訓が功を奏したかわからない。

しかしながら、ロッキーに追い詰められる恐怖を思い出すと自然とタイムが上がったのは事実だ。
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