あなたの願いを叶えましょう
「協力…とは?具体的にどういう事をすればいい?」

気持ちを切り替えるよう椅子に座り直しながら黒澤波留は尋ねる。

「確かあなたって早稲田大学だったよね。手始めに大学の友達誘って異業種交流会開いてよ。既婚者厳禁で」

「なんだ。そんな事かよ」

黒澤波留はホッとした反面、呆れたようにため息を吐いた。

「其れが続くから。私の結婚相手が決まるまで。一生」

一生、という言葉に再び表情が引き締まる。

今日の黒澤波留は忙しい。

そうさせているのは私なのだけど。

「その異業種交流会のスパンは?」

「週1回」

「ふざけんなよ!そんな暇じゃねえよ!」

下手に出ていた黒澤波留もさすがにキレた。

「じゃ…じゃあ、月2回」

私は迫力に押されてトーンダウンする。
< 43 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop