あなたの願いを叶えましょう
そして約束の金曜日―――
「冨樫さん、そろそろ上がれそう?」
18:50
黒澤波留が爽やかな笑顔と柔らかな物腰で私に声を掛けてきた。
周囲の女性社員の視線が一斉に私へと注がれる。
「うん、勤務記録つけたら上がる。その後トイレに寄りたいんだけど」
「じゃあ、19:00に下の裏口で待ってる」
後でね、と言って黒澤波留は颯爽とした足取りで事業統括部へ戻って行った。
つーか、メールしろよ…其れかせめて内線電話…
席まで来て親しげに話しかけられたもんだから、女所帯の我が部署が俄かザワついている。
「冨樫!何なの?!今の?」
早速背中合わせに座っている先輩社員の野口さんがキャスターを転がし椅子ごと迫ってきた。
むーん、とムスクの甘っとろしい香りがする。
「天女が下界に舞い降りて来たかと思ったわよ!あんた羽衣でも隠したんじゃないでしょうね?!」
興奮のあまりおかしな事を口走る。
「野口さん、黒澤さんは男性ですよ」
他にも突っ込みどころ満載だけどね。
「冨樫さん、そろそろ上がれそう?」
18:50
黒澤波留が爽やかな笑顔と柔らかな物腰で私に声を掛けてきた。
周囲の女性社員の視線が一斉に私へと注がれる。
「うん、勤務記録つけたら上がる。その後トイレに寄りたいんだけど」
「じゃあ、19:00に下の裏口で待ってる」
後でね、と言って黒澤波留は颯爽とした足取りで事業統括部へ戻って行った。
つーか、メールしろよ…其れかせめて内線電話…
席まで来て親しげに話しかけられたもんだから、女所帯の我が部署が俄かザワついている。
「冨樫!何なの?!今の?」
早速背中合わせに座っている先輩社員の野口さんがキャスターを転がし椅子ごと迫ってきた。
むーん、とムスクの甘っとろしい香りがする。
「天女が下界に舞い降りて来たかと思ったわよ!あんた羽衣でも隠したんじゃないでしょうね?!」
興奮のあまりおかしな事を口走る。
「野口さん、黒澤さんは男性ですよ」
他にも突っ込みどころ満載だけどね。