あなたの願いを叶えましょう
何いってんすか、と誤魔化してみるものの野口さんはデカイ顔でググッと迫ってくる。

「あの顔デカ…近いです」

しかし、野口さんは目を逸らさずじっと私を見つめたまま「あんた若さまとなんかあったね」

鋭いツッコミに鼓動が大きく跳ねた。

「なに言ってんすか」

私は慌てて目を背け資料を読むフリをする。

「あんなに毛嫌いしてたくせに、そんな熱い目で見つめていればゆとり花本でも気がつくっつーの」

「そんなんじゃありませよ」

面倒くさいので軽く流そうとする。

「またまたー最近あんた達が仲良さそうにしてるから付き合ってんじゃないかって噂になってるよ」

「だから違いますってば!」

思わず声を張る。

シンとした会議室に私の声が響き渡り周囲の視線が一斉に集まった。

「何かご意見でしょうか? CRM推進部の冨樫さん」

壇上の黒澤波留が爽やかな笑みを浮かべて尋ねる。

しかし、その目は「邪魔すんな」とハッキリ物語っている。

「な、何でもございません」

「では先に進めて宜しいですか?」

「はい…」

あまりの恥ずかしさに真っ赤になって俯いた。

会議は何事もなかったように再び進行されていく。

「馬鹿だねー冨樫は」

ふふん、と鼻で笑う野口さんに軽く殺意を覚えた
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