あなたの願いを叶えましょう
…そうか!みんなスタイルがいいんだ。

私は当たり前のことにようやく気付いてハッとする。

「いえいえ…私こそこんな格好ですみません…」

私はゴニョゴニョと口籠りながら誤魔化すようにビールを飲む。

「そんなことないですよ」

工藤さんの意外な一言に思わず顔を上げると優しげな瞳と視線がぶつかった。

「今日は富樫さんの違った一面を見る事が出来て得した気分です」

そして目じりを下げて少年のように無邪気に笑う。

な、なんだそれ…!ほ、ほ…惚れてまうやろーーー!!

人知れず私は心の中でシャウトした。


そんな甘美なひと時を思い出しては、頬がデレっと緩んで来る―――

一人ニヤけていると、不意に肩を叩かれるた。

ボルダリングで身体を酷使し全身筋肉痛の私は「ひぎゃ!」と悲鳴をあげた。
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