「君へ」 ~一冊から始まる物語~
以来私は、事故を知った人から「人殺し」と呼ばれるようになった。
これも一枚あの人達が咬んでいると知ったのは、だいぶ後からだった。
さらにあの人達は、兄の葬式に呼ぶどころか、家にも入れず、兄の仏壇に拝む事さえ許さなかった。
つまり
捨てられたのだ。
そして私は、事故現場の近くの公園で野宿しながら、できた入院費80000円という借金を返済するため、年齢を誤魔化しながらバイトに明け暮れた。
しかし、そんな私を小崎家族は救ってくれた。
唯都と都兄が全てをおじさんとおばさんに話してくれていた。