デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~
ふわ、とその肌と夜着から花の香りだろうか、甘くて優しい匂いが彼を誘った。
目を細め、すぐに抱きしめてしまいそうになるのをこらえてうなずく。
「前に、そなたと街に出たときに、今度酒も一緒に飲もうと言っていただろう?だから、用意させた」
「あ、そうでしたね」
笑って、グラスをとって王に渡す。
「いっぱい種類があるんですねー」
瓶を一本取って、王のグラスに中身を注いだ。
桜はあまり強くないものを注いでもらい、少しはにかんでカチン、とグラスを合わせた。
「うーん、やっぱり何か悪いことしてるみたいです」
一口飲んだ桜が、苦笑いして王を見た。
「悪いこと?」
「ええ。私の国、20歳が成人でしたから」
「20歳とはまた……ゆっくりと大人になる国だな」
「こっちが早いんですよ。15歳って、中3だもの」
頭を揺らして、またその甘めの酒を飲んだ。
「でも、慣れるとおいしいですね」
笑う彼女に、からかうような口調で言う。
「そなたが飲んでいるのは、ほとんど果実水みたいなものではないか」
「えー…結構フワフワになりますけどねえ。王様のは?」
そっと彼の手の中のグラスをのぞき込んで、首をかしげた。
目を細め、すぐに抱きしめてしまいそうになるのをこらえてうなずく。
「前に、そなたと街に出たときに、今度酒も一緒に飲もうと言っていただろう?だから、用意させた」
「あ、そうでしたね」
笑って、グラスをとって王に渡す。
「いっぱい種類があるんですねー」
瓶を一本取って、王のグラスに中身を注いだ。
桜はあまり強くないものを注いでもらい、少しはにかんでカチン、とグラスを合わせた。
「うーん、やっぱり何か悪いことしてるみたいです」
一口飲んだ桜が、苦笑いして王を見た。
「悪いこと?」
「ええ。私の国、20歳が成人でしたから」
「20歳とはまた……ゆっくりと大人になる国だな」
「こっちが早いんですよ。15歳って、中3だもの」
頭を揺らして、またその甘めの酒を飲んだ。
「でも、慣れるとおいしいですね」
笑う彼女に、からかうような口調で言う。
「そなたが飲んでいるのは、ほとんど果実水みたいなものではないか」
「えー…結構フワフワになりますけどねえ。王様のは?」
そっと彼の手の中のグラスをのぞき込んで、首をかしげた。