デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~
唇に残る強い酒の、ドライな味と香りで桜は目をむいた。
「……それで?」
熱い吐息を残してわずかに唇を離し、低い声で聞く。
「私との時間に、他の奴らとの酒の思い出を話して、どうしたいのだ?」
目は笑っていない。
桜が何か言う前に、耳たぶをそっと噛まれる。
「ひゃあっ」
「まず一つ、教えておいてやる」
そのまま耳元で言う。
「酒の力というのは存外馬鹿にできない。普段なら我慢できるような事も、我慢できずに……ひどいことをしてしまうかもしれない」
スル、と桜が羽織っていた夜着をその手が下ろす。
「まして、その相手が心の底から焦がれた相手なら、なおさらだ」
すっかり酔いが飛んでいった桜の、真っ赤な顔を見てようやくくすっと笑った。
そして、夜着が落ちたあとの彼女を見てふっと目を細めた。
「……ほう」
「……それで?」
熱い吐息を残してわずかに唇を離し、低い声で聞く。
「私との時間に、他の奴らとの酒の思い出を話して、どうしたいのだ?」
目は笑っていない。
桜が何か言う前に、耳たぶをそっと噛まれる。
「ひゃあっ」
「まず一つ、教えておいてやる」
そのまま耳元で言う。
「酒の力というのは存外馬鹿にできない。普段なら我慢できるような事も、我慢できずに……ひどいことをしてしまうかもしれない」
スル、と桜が羽織っていた夜着をその手が下ろす。
「まして、その相手が心の底から焦がれた相手なら、なおさらだ」
すっかり酔いが飛んでいった桜の、真っ赤な顔を見てようやくくすっと笑った。
そして、夜着が落ちたあとの彼女を見てふっと目を細めた。
「……ほう」