MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「そうだよな」

 ポツリとそう言葉をこぼし、日下さんがパッと笑顔を見せた。

 その笑顔があまりにも綺麗で。
 いつまでも見ていたいと、うっとりとしてしまう。

 それと同時に、心臓が痛いくらいにドキドキとして鼓動が早まった。
 ……なにこれ。どうしてこんなにキュンとしているのだろう。これはまずいのでは?

「だから今夜、俺は君を呼び出したんだろうな」

「……え?」

「君から元気を貰いたかったんだ。きっと俺は……君を欲していたんだろう」

 身体の血液がどんどん顔に集中していくのが自分でもわかる。
 それを補佐するかのように、心臓も激しく鼓動して血液を送り続けている。

 私を……欲している? それは本当に反則だ。
 綺麗な笑顔を見せてくれたのはすごくうれしかったけれど、最後にそんな言葉を言うなんて。

 日下さんにとってはたいした意味などないのだ。
 私のことを“元気の源のサプリ”くらいに思っての発言だろう。

 そう考えておかないと、うっかり誤解しそうになる。

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