MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「別に俺に謝らなくてもいいけどな。だけどお前、棚野じゃなくてあの男にしようとしてるのか?」

 窪田さんが普段とは違って至極真面目な顔を見せる。それにつられ、私も自然と神妙な面持ちになった。

「酔った棚野がしきりに気にしてたぞ? お前がその……例のサンシャインの副社長と付き合うんじゃないかって」

「……え?!」

「違うのか?」

 それは棚野さんの頭の中で勝手に繰り広げられている妄想だ。
 私は窪田さんに向かって、それは事実無根なのだと必死に頭を振って否定をした。

「違いますよ! そんなわけないじゃないですか!」

 私の必死さが伝わったのか、窪田さんは少し肩の力を抜いて深呼吸をする。

「私と日下さんはそんな関係じゃありません」

「……ならいい」

 窪田さんはうなずき、自分のこめかみに手を当てる。
 どうやら先ほどの私の声が二日酔いの頭に響いたようだ。


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