MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「今夜はずっとここにいる。心配しないで風呂に浸かってくればいい」

「あー、でも……」

「なに? ひとりでは無理だと言わないでくれよ? さすがに一緒に風呂に入ってやるわけにはいかないからな」

「え?!」

「そんなことをしたら俺の理性は完全崩壊だ」

「ち、違いますよ!!」

 あわてて否定をする私を見て、パッと綺麗な花が咲いたように彼が笑みをこぼす。
 その笑顔を目にした途端、どうしようもなく胸がキュンと高鳴った。

「お風呂の前に電話をしようかと……」

「電話? 夜中だぞ?」

 時刻は深夜十二時を過ぎたところだ。
 常識的に電話をする時間ではないのは承知しているけれど。

「明日はさすがに仕事は休ませてもらいます。しかも遅番勤務ですし。だから店長に電話しとこうかと思ったんです」

< 168 / 262 >

この作品をシェア

pagetop