MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 どうやら彼はこのカフェのスタッフではなかったらしい。常連客、といったところだろうか。

 このときようやく男性の顔を見ることができた。
 髪は明るめの茶髪で、くるくるとオシャレなパーマがかかっている。
 なんだか美容師さんみたいな髪型だなと思った。
 そして、フレームの細いの黒縁めがねをかけているのがカッコいい。

 チラッと見ただけでもわかる。この人はとてもイケメンだ。
 それを意識すると、免疫のない私は恥ずかしくて途端に顔が見られなくなった。

「なんだか……新手のナンパみたいだな」

「……え?」

 突然前触れなく発せられた言葉に私はついていけなくて、咄嗟に聞き返してしまう。

「いや……初対面の女の子の手を引っ張ってくるなんて。自分でも珍しいことしたな、って思っただけ」

「……はぁ」

 勝手に自己完結する彼に、私は腑抜けた返事をした。

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