MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 馬乗りの体制は崩さず、日下さんはスマホですみやかに警察と救急に電話をしてくれた。

 この前は私が襲われ、今度は日下さんが狙われた?
 これはいったいなんなのだろう?
 不運が重なったのだと思わざるをえないけれど、ここまでくると偶然とは思えない。

 なにげなくふと犯人の顔が目に止まった。
 日下さんの下で苦渋の表情を浮かべている、先ほど私をバイクで跳ね飛ばした男だ。

 その顔を見た瞬間、唖然としながらも再び一気に血の気が引いた。
 だけどどうしても確認をしたくて……その男に近づいていく。

「ど……どうして……?」

「は、ははは。やぁ、ひなたちゃん」

「なんで……棚野さんがこんなことを?」

 私はその場にヘナヘナとへたり込み、とめどなく涙をこぼした。

 ―― その人物は、棚野さんだった。

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