MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「十年前にカフェで会ったとき、君の笑顔はキラキラしてた。したたかさも裏表もなくて、ウソ偽りなく純真で、人を元気にする笑顔だった。まるで雨の中にポツンと陽だまりができたように温もりがあった」

「日下さん……」

「十年経った今でも、それはなにひとつ変わってなかった。まずいと思った。どんどん君に惹かれていくんだ。虜になったみたいに」

 うれしい言葉が聞こえてきたせいで、堪えていた涙が頬を伝った。

「俺はどう? 十年前と変わった?」

 以前とは髪型も違うし黒縁めがねもかけていない。
 だけど綺麗な顔立ちも、気遣いのあるやさしさも、アンニュイな雰囲気も、昔のままだと思う。

「変わりましたよ。昔よりカッコよくなりました。今のほうが大人の余裕があって素敵です」

「……そうか」

 私がそう言うと日下さんは照れたように口元を綻ばせる。
 最近の彼は、私と話すとポーカーフェイスが崩れているような気がする。

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