MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「みんなで集まって、なんの話ですか?」

 私たちが三人でかたまっていたのを見て、棚野さんがいつものように笑みを振りまきながら窪田さんに尋ねる。

「こいつらがな、先週来たイケメン客のことでピーピー騒いでんの」

「窪田さん、ただのイケメンじゃないですよ~。イケメン副社長ですから!」

 そんな萌奈ちゃんの反論を聞いてアハハと声に出して笑う棚野さんは、本当に表情が豊かで明るい人だ。
 ポーカーフェイスな日下さんにも少しわけてあげてほしいくらいに。

「お前さ、もたもたしてると、梅宮と言えども誰かに先を越されるぞ?」

「言えども」という言葉は余計だとばかりに、窪田さんに冷たい視線を送る。
 まぁ、モテモテキャラにされるよりはいいけれど、無責任にけしかけないでもらいたい。

 棚野さんも「ヤバいですかね?」などとのん気に笑っている。
 そんなやり取りをされても、私はどう反応していいかわからない。

「こんなのはな、俺の女になれってはっきり言えばいいんだよ。強引だろうがなんだろうが」

 ストレートすぎる窪田さんの提案には、私のほうが若干引いてしまった。
 その偉そうな言い方はかなり時代錯誤だ。
 アハハと棚野さんも笑い飛ばしてはいるが、正直困っていると思う。

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