MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 さすが副社長夫人だ。お友達と誘い合わせてアメリカ旅行に行ってしまったのだろうか。

「だから今日、君が一緒に食事してくれて良かった。断られたらホテルのルームサービスで済ませていた。誰にも祝われず、ひっそりと誕生日が終わっていたよ」

 ルームサービス? 今日はサンシャインのホテルに泊まるつもりなのかもしれない。

「でもそれは……わびしいですね」

「ま、わびしくても構わなかったけどな。もう誕生日を祝ってもらう歳でもないし」

 子供じゃないのだと、料理を口に運びながら彼が強がりを言う。
 日下さんはわびしくてもいいと言ったけれど、それが本心ではないと感じたのは気のせいじゃない。
 今ふたりで食事をしているのがその証拠だ。
 ひとりきりで過ごすより、私でもいいから誰かと食事をして過ごしたいと……そう思ったから誘ったのでは?

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