MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 一流のパティシエが作ったスイーツなのだ。
 しかもサンシャインホテルのスイーツ。どれもすべておいしいに決まっている。

「ねぇ、樹里。最近なにか良い話はないの?」

「良い話って?」

「好きな人ができたとかさ」

「恋愛の話か。そんなのあったらすぐにLINEで報告してるよ」

 いちごのムースにフォークを入れながら、樹里があきれた顔をする。
 私たちは頻繁に連絡を取り合っている仲なのだから、彼女がそう言うのも当然だ。
 それに最近ずっと、樹里が仕事を恋人にしているのは私が一番よく知っている。

「私ね、今は仕事が面白いから」

 言うと思った。予測していた言葉を返されて、思わずクスリと笑みが漏れる。

「誰か会社にカッコい人はいないの?」

「いる。俺様なんだけど実はやさしい素敵な人が。でもカッコいい人はみんな彼女がいるの」

 素敵な男性はモテるから、すでにかわいい恋人がいる場合が多い。男女問わずそうなのだろう。
 それに比べて私は気がついたら余り物のように残っていそうだ。

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