MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「断ろうかなと思ってるんだ」

「付き合わないの?」

 樹里の問いかけにコクリと頷いた。
 簡単に結論を出したわけではない。私なりにいろいろ考え、悩んで出した答えだ。

「棚野さんのこと、良い人だって言ってたのに」

「うん」

「嫌いじゃないんでしょ?」

 良い人だし嫌いではない。そこは絶対に自信を持って言えることなのだけれど。

「それだけで付き合っていいのかなと思っちゃうんだよね」

 私がポツリとこぼした言葉を聞き、樹里は納得したような顔をした。

「なんていうか……ドキドキしない、みたいな」

「要するに、嫌いじゃないけど好きじゃないってことね?」

「そのとおりです」

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