MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
 仕事を恋人にするどころか、樹里は本当に仕事と結婚してしまうかもしれない。
 でもそれだって、立派な人生の選択だ。
 私たちはアラサーで、自分がこの先どの道を進むのか選択を迫られる世代なのだ。

「私も仕事は好きだけど。でもやっぱり一度はウェディングドレスを着ておきたいかな」

 エヘヘと笑うと、「じゃあ相手を探さなきゃね」と樹里にあきれ笑いを返された。

 樹里もはっきりと自分の行く道を決めたわけではないだろうけれど、私はそれ以上に中ぶらりんだ。
 樹里のように仕事が大好きで心血を注いでるわけでもないし、だからといってどうしても結婚したいというそこまでの願望もない。

 結婚に対して漠然とした憧れはある。
 だけど、いつか自分も結婚できるだろうという根拠のない夢を描いているものの、具体的な人生設計は持てていない。

 結婚も出産もして、仕事もバリバリと励めたらどんなにいいだろう。
 そうなるのが理想だけれど、夢のまた夢だ。

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