僕は君に夏をあげたかった。
私の好きな人は、大切な人は、いつもこうしていなくなってしまう。

私を置いていなくなってしまう。


もういやだ。

もう無理だ。

耐えられない。

頑張れない。


少しでも前を向かないと思ったけれど、でもそれは佐久良くんがいてくれたからで

佐久良くんと一緒に生きていきたいと思っていたからで

その佐久良くんがいなくなってしまったなら

もう私に頑張る理由なんてない

生きていく理由なんて、きっともうない。


あるわけがないんだ。



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