十九時、駅前
膝丈フレアスカートにニットのアンサンブル、
いつものコートで家を出る。

電車に乗って本を開いたものの、
他のことを考えてた。

……片桐課長は私のこと、
どう思っているんだろ?

みんなに内緒で食事に誘ってくれて。

今日だってたぶん、二人っきりだ。

食事のときは会社でみてるのと、全然別の顔。

ちょっとは期待してもいいのかな。

でも、総務のマドンナ、
川辺さんに告白された、って。
川辺さん、美人だし。
それに、川辺さんが振られたって話も聞かない。

なのになんで、私を誘ってくるのかな。
片桐課長の真意がわからないよ。

「どうした、暗い顔して?」

「……なんでもないです」
 
約束の駅に行くと、今日は片桐課長、車だった。
私がシートベルトを締めると、
ちょっと心配そうに顔をのぞき込んできた。

「なら、いいけど」
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