遠回りして気付いた想い
パーティー・・・悠磨side
塾が終わり、教室内で合流し、そのままの流れで、コンビニへ。

「なぁ、悠磨。亜耶ちゃんに何かプレゼントするのか?」

順一が声を掛けてきた。

亜耶達とは、別行動中だから聞かれる心配もない。

「一応は、準備したけど、渡せるかはわからない」

そう言いながら、亜耶をチラリと見る。

亜耶は、他の二人と楽しそうにデザートを選んでいる。

「そっか。だったら、俺達が、時間を作ってやろうか?」

そう言うと、義之と順一が、何やら相談し出した。

おいおい、大丈夫かよ。

そう思いながら、亜耶を目で追ってる自分が居る。

亜耶の笑顔は、どこかホッコリするんだよな。

支払いを済ませ、コンビニを出て順一の家に向かう。

「ねぇ、亜耶。さっきから気になってたんだけど、その紙袋多くない?」

斎藤が、亜耶に聞いている。

オレも、さっきから気になってたんだ。それを聞いてくれた斎藤に感謝。

「えっ、あぁ、お兄ちゃんにね」

って、声が聞こえてきた。

お兄さんに…?

普通あげるか?

もらう事はあっても、あげないだろ?

裏を返せば、お兄さんにはあって、オレにはないってことか?

「亜耶?何してるんだ」

オレが考え事をしてたらそんな声が聞こえてきた。
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